私は1985年デビューなので、福岡ダイエーホークスの誕生は上京後でした。だけど、じつは私とホークスのご縁はその1985年の冬にすでにあったんです。

12球団のプロ野球選手が集うオフの特番があって、私はたまたま南海ホークスのマスコットガールを務めさせていただくことに。まだ無名だった私でしたが、選手の皆さんがすごく優しくしてくださって本当に楽しいイベントになったんです。そして番組では南海ホークスの皆さんが頑張って、なんと優勝して山口裕二選手（現若鷹寮の寮長）がMVPになられたんです！それがスポーツ新聞にもツーショットで大きく取り上げられて。正直、当時の南海ホークスはなかなか新聞に大きく載る球団ではなかったので、私もすごく嬉しい気持ちになりました。
そして何より選手のみなさんが優しいチームだし、これから応援しようと決めていたんです。そうしたら、ホークスが私の地元福岡にやってくることに。すっごく嬉しかったのを覚えています。

今は全国の大きな都市にドーム球場がありますけど、当時は東京ドームに次いで日本で2番目に出来たドーム球場。誇らしくもあり、福岡の街の勢いも感じました。福岡人の気質って団結力は半端ないし、地元愛も強い。だから集客力のある立派できれいなドームが出来たことで、お祭り魂が熱くなること間違いなしと思いましたね。

始球式に呼ばれたら、普通投げる方じゃないですか。その当時『ロボコップ』という映画が大ヒットしていて、ロボコップが投げて私がバッターボックスに立つという、画期的な始球式だったんです。
新しいドームで、他のチームはやっていないことやろうという、ホークスの意気込みもすごく感じました。

とっても嬉しかったですよ。九州出身の歌手、タレントの方が数多くいる中で選んでいただいたのが光栄でした。
場内アナウンスで紹介されたときの大歓声もすごくて、地元なので『お帰り』的な盛り上がりだったり、『森口～、しっかりやれよ～』って大きな声で名前を呼んでエールを下さったり、いろんな熱量を感じて、すっごく私も興奮したし、高揚しました。あの一体感がゾクゾクしました。

普通、始球式ってバッターは空振りするものですけど、事前に打っていいよと言われていたので打っちゃいました（笑）。
私、小学校5年生からソフトボールを始めて、高宮中学校の頃は1番ファーストで副キャプテンもやっていたんです。俊足巧打というよりムードメーカーでしたけど。でも、一応経験者なので。自分で言うのもなんですが、私、良いスイングしますよ（笑）。

あの王監督がホークスに！と本当に驚いたのと嬉しかったのと。ありがたい気持ちでした。
そして、就任されてまもなく、王監督と対談をさせていただく機会があったんです。ファンの皆さんも同じ期待を抱かれたと思いますが、王監督が就任してホークスは必ず強くなると思ったんです。
ですが、その対談のとき『今すぐ優勝してくださいとは言いません。地固めをされて、4年後とか5年後でもいいので是非優勝してください。私たちは待っています』とお伝えしました。
すると就任されて5シーズン目の1999年にダイエーホークスが優勝、そして日本一に。本当に嬉しかったし、あの喜びは一生忘れませんね。

何度かお食事もご一緒させていただいたり、メル友でもあります。その時々のことをいつも覚えていてくださっていて、本当に大変嬉しく思います。始球式やイベントに参加させていただいたり、観戦した時は、ホークスが必ず勝つので、王会長に「森口さんはホークスの勝利の女神」と言っていただいた事は、最大の自慢です。
それと2002年シーズンの時は開幕戦で国歌独唱と始球式を務めさせていただいたのですが、その時も試合直前にもかかわらず激励に来てくださって、君が代を歌い終わった後も満員のスタンドの拍手が途切れても最後まで拍手してくださったのが王監督でした。
また、私のデビュー20周年コンサートではパンフレットにメッセージを寄せていただき、本当に私のことを見てくださっているのが伝わってくる文面で大感激しました。
どんなときもみんなと同じ目線に合わせてくださったり、誰にでも分け隔てなく気さくに声をかけてくださったり、王会長のお人柄には本当に頭が下がる思いです。

強い！とにかく安心！たとえハラハラする試合になったとしても、繋いで底力を見せてつけてくれる。毎年ホークスが“勝つに決まってる”と思っています。
これは私が勝手に感じていることなのですが、ホークスの地道に積み上げてきた歩幅が自分と似てるなと思ったんです。
私は最初、それほど期待されずに高校2年生で芸能界デビューしたんです。あまりにも暇なアイドルで（笑）お仕事ではなくてよくバッティングセンターに通っていました（笑）。そんな折、高校卒業間近には事務所からリストラ宣告を受けたこともありました。寂しい思いは何度もしました。それでも諦めずにやって、何年後かにようやく実りました。
だからホークスの歩みにもすごく共感してしまい、私の応援魂がより熱くなったんですよね。強いホークスは地元福岡の誇りでもあります。

ソフトボール部仕込みの渾身のフルスイングを期待ください。今でも時々、自宅で素振りの練習をしていますし、自分のイメージではちゃんと芯を食っているのが見えてますから（笑）。
もし今回も空振りでなくて当てていいのなら、打ちたいです！

去年の悔しさを晴らすシーズンだと思いますし、球団創設85周年・ドーム開業30周年のダブルでおめでたい1年ですから、その勢いの中で必ず優勝も日本一も決めてくれると信じています。
スローガン「鷹！鷹！鷹！」のように、みんなでこぶしを突き上げて「おう！」と声高らかに叫びたいです。

私は選手の皆さんを応援しておりますが、86歳の母は周東佑京選手が出場するとテレビ画面いっぱいに「周東！周東！かっ飛ばせー！」と大声援を送ってます。孫と雰囲気が似ているので気になる存在だそうです。

私は以前、ホークスの公式応援歌「輝きつづけて」を作詞させていただいたこともありました。このダブルアニバーサリーにふるさと福岡のファンの皆さんと一緒に輝くホークスを応援できることが、本当に幸せです。
当日を楽しみにしております。一緒に熱く魂を揺さぶる時間にしましょう！